画像はAI生成のデザインコンセプトであり、製品実写やXinchaoの承認済み仕様ではありません。PUは合成皮革で、本革ではありません。
オリジナルのパスケースは、1ポケットだけに限られません。絵柄を大きく見せる1ポケット、2種類のカードを分ける2ポケット、収納を増やした3〜5ポケットなど、用途に合わせた構成を検討できます。大切なのは、入る枚数だけでなく「どこに入れて、どう取り出し、収納時に何が見えるか」です。
日本向けのグッズやノベルティを企画するなら、印刷デザインと同時に表裏の収納配置を決めましょう。絵柄を確定してからポケットを追加すると、カードの端や縫い目がイラストに重なったり、想定以上に厚くなったりする可能性があります。本記事では、印刷するレザーカードホルダー・PU合皮パスケースの構造を、1〜5ポケットの範囲で整理します。
日本では1ポケットも2ポケットも製品化されている
国内の印刷グッズ向け製品には、1ポケットと2ポケットの両方があります。たとえばケイオーは、1ポケットの印刷用PUパスケースと、クリアポケット+通常ポケットの2ポケット仕様を掲載しています。企画の出発点として検討しやすい構成ですが、掲載例だけで全国の販売シェアまで判断することはできません。
一方、étonnéのタルヘテロ公式ページには、薄型5ポケットのパスケースが紹介されています。収納が多いタイプも実際に存在します。ただし、その製品の素材や構造を、そのまま別の印刷PU製品の仕様として扱うことはできません。
また、「2枚用」「2面」「2ポケット」は同じ意味ではありません。2枚用は収納枚数、2面は面の構成、2ポケットは収納部の数を表します。1つの収納部に5枚まとめて入るケースも、独立した5ポケットとは別物です。商品名だけで判断せず、表裏と内部の図面で確認してください。
まず「1ポケット」の数え方を統一する
OEMの仕様書では、専用の差し込み口を持つ独立した収納部を1ポケットとして数える、と定義すると伝わりやすくなります。各収納部にP1、P2のように番号を付け、開口方向、窓の有無、入れるカードを記載します。中央の収納部も、実際に独立したポケットとして使える場合に区別して記載します。
装飾のために重ねた皮革パーツは、そのままではポケットではありません。印刷した動物や花のパーツを全面固定して立体感を出す場合、カードの差し込み口がなければ「装飾レイヤー」として管理します。
| ポケット数 | 検討できる配置例 | 主な確認点 |
|---|---|---|
| 1 | 表に印刷、裏にカード収納部 | 大きな絵柄と単純な取り出し動作を両立する |
| 2 | 裏面の段違いポケット、または窓付き+隠しポケット | 見せるカードと頻繁に取り出すカードを決める |
| 3 | 外側2ポケット+独立した中央収納部 | それぞれの開口と収納時の厚みを確認する |
| 4 | 表裏に各2ポケット、または開閉式の構成 | ポケット口を避けて印刷範囲を設計する |
| 5 | 表2・裏2・中央1など | 空の状態ではなく、全収納時の使い勝手を評価する |
上記は相談用の配置例であり、Xinchaoの既製品一覧や承認済み仕様ではありません。ポケット数だけでは、製品寸法、収納可能枚数、製造可否は確定しません。実際のカードと試作で確認します。

2枚用を考えるなら、先に裏面の取り出し方を決める
カードを分けて持ちたいものの、財布のような構造にはしたくない場合、2ポケットは最初の試作候補になります。特に比較しやすいのは、段違いの収納と、窓付き収納+隠し収納です。
段違いポケットでは、2枚それぞれのカード端が見え、指を掛けて取り出せる配置を検討します。下側のカードが上側のポケットに印刷した絵柄を隠さないか、片方を抜くときにもう片方まで動かないかも確認しましょう。表面を大きな印刷面にできても、裏側の層が増えれば全体の曲がり方や吊り下げた姿勢は変わります。
窓付き+隠しポケットでは、社員証などの「見せたい情報」と、外から見せたくないカードを分けて考えます。窓を開けただけではポケットが増えるわけではありません。別々に収納できる開口部があるか、窓の中の必要情報が縫い目やストラップで隠れないかを図面で確認してください。
試作は2枚を入れた状態だけでなく、片方だけを入れた状態でも評価します。隣のカードを抜いた途端に保持が弱くなる設計では、日常の使い方に合わない可能性があります。試作用カードの厚みも本番と揃え、別の厚いカードで無理に保持力を確認しないようにします。
3〜5ポケットでも、印刷面を後回しにしない
フルカラー印刷、異形の輪郭、複数ポケットは同じ製品で検討できます。ただし、絵柄と構造を別々に進めず、裁断線、縫製線、ポケット口、窓、ハトメ、装飾レイヤーを同じ図面に重ねて確認することが重要です。顔の表情や小さな文字は、縫い目や収納したカードで隠れる場所を避けます。
3〜5ポケットでは、外側の両面を収納に使うかどうかが大きな分岐点です。表裏に2つずつポケットを設けると、全面に連続したイラストを置く場合よりも印刷範囲が分断されます。開閉式なら使える面を増やせる一方、開く動作や携帯時の厚みが変わります。収納数だけで優劣を決めず、持ち運び方と見せたい絵柄を基準に選びましょう。
異形の外周は、カードが入る実用的な収納領域の外側で設計します。耳、葉、波などの突起によって内側が狭くなったり、取り出し口が塞がったりしないか、図面上にカードの輪郭を重ねて確認します。ストラップを取り付けた試作でも、指の動きや上部の開口を妨げないことを確かめてください。
薄い別パーツを重ねる装飾と、カード収納用の層も分けて指定します。印刷したパーツの端に実際の段差があれば、物理的な立体感が生まれます。しかし、平面に陰影を印刷しただけの表現は別構造であり、いずれも3Dプリントとは限りません。外観の考え方は、印刷・ダイカット・立体レイヤーの設計ガイドでも解説しています。
収納できることと、ICカードを読み取れることは別
2つのポケットでカードを分けても、非接触ICカードの干渉を自動的に防げるわけではありません。JR東日本のSuica利用上の注意では、複数の非接触ICカードを同じパスケースに入れないよう案内しています。
通常の多ポケット仕様を「交通系ICカード2枚を入れたまま必ず使える」と説明するのは避けてください。カード事業者の案内に従い、必要に応じて使うカードを取り出します。専用の干渉対策を求める企画なら、その機能は別項目として仕様と評価条件を確認します。ポケット数、通常の裏地、RFID遮断という表現だけでは、読み取りの保証になりません。

見積もりには表裏のポケット配置図を添える
Xinchaoへの相談では、絵柄に加えて正面・背面・カードを入れた側面のイメージがあると、意図を共有しやすくなります。レザーカードホルダーの製品案内を入口に、希望する素材と構造を具体化してください。量産仕様は個別確認が必要です。
- 独立したポケット数とP1〜P5の番号。
- 各ポケットに入れるカードの寸法・厚み・枚数。
- 見せるカード、隠すカード、頻繁に抜くカードの区別。
- PU合皮か、種類を指定した本革か。裏地や窓材も別に記載。
- 印刷する面、上下方向、欠けたり隠れたりすると困る絵柄。
- 異形の裁断線と、別裁断で重ねる装飾パーツ。
- ストラップ、包装、柄別の数量、希望納期。
試作承認では、1枚だけの保持、全収納時の厚み、各カードの取り出しやすさ、表示情報の見え方、印刷位置を確認します。承認した収納状態は写真でも残しましょう。抜き差し、摩擦、取り付け部の試験を行う場合は、方法と判定基準をあらかじめ合意します。ポケット数から一律の試験回数や耐久年数を決めることはできません。
絵柄を主役にしたい企画なら、まず1ポケットと2ポケットの案を作り、使用目的に必要な場合に3〜5ポケットへ広げる進め方が考えられます。これは設計上の提案であり、多ポケットが作れないという意味でも、収納が少ない製品ほど売れるという断定でもありません。
よくある質問
印刷パスケースに5つのカードポケットを設けられますか?
5ポケットのパスケースは実際に存在します。オリジナル印刷品では、5つの独立した開口部を指定し、配置、収納時の厚み、印刷範囲を図面と試作で確認します。5枚入ることだけでは、5ポケットとは判断できません。
日本では1ポケットと2ポケットが主流ですか?
日本の印刷グッズ向けメーカーが扱う定番の構成で、企画の出発点として検討しやすい仕様です。ただし、商品掲載例だけでは全国の販売シェアは分からないため、販売データなしに市場の優位性を断定することはできません。
2面パスケースは必ず2ポケットですか?
いいえ。2面は面の構成、ポケット数は独立した収納部の数です。表面、裏面、内部の収納部を確認してから数を確定してください。
2ポケットなら交通系ICカード2枚を入れたまま使えますか?
必ず使えるとは限りません。ポケットが分かれていても、非接触ICカードの干渉を自動的に防げるわけではありません。JR東日本は複数の非接触ICカードを同じパスケースに入れないよう案内しているため、カード事業者の指示に従ってください。
立体レイヤーの装飾と多ポケットは両立できますか?
同じデザインで検討できますが、装飾レイヤーと収納ポケットは別々に指定します。試作承認前に、カードの出し入れ、縫製位置、固定方法、絵柄の見え方、収納時の厚みを確認してください。
デザインの相談は、ポケット配置図と印刷イメージをXinchaoへ送付してください。1〜5ポケットのどの構成を希望するかを明示すると、量産仕様を固める前の検討を進めやすくなります。